中巨摩郡昭和町飯喰 イオンモール甲府昭和店1Fにある中村眼科です。

TEL.055-269-5111

〒409-3852
山梨県中巨摩郡昭和町飯喰1505-1
イオンモール甲府昭和1F

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よくある質問

メガネを作りたいのですが?

 メガネは処方箋のみ承っております。検査するのに30分~40分くらい時間がかかりますので早めにご来院ください。また、今までメガネをお使いになっていた方は参考になりますのでお使いのめがねをお持ちください。

老眼ですが手元はそこそこ見えます。でも近用めがねはかけた方がいいの?

 手元でデスクワークをした時に、ピントが合いづらくなったり、疲れやすくなったりすることはありませんか?目を使うと疲れやすくなるのは普通ですが、その疲れの程度が以前と比べて強く自覚されることが多ければ、調節機能が弱っている可能性があります。人は近くを見るときに調節という、ピントあわせを行っています。そして若いときは、調節の働きが強いのでピントの合う範囲が広いのです。ところが調節の働きは、年齢と共に弱くなっていきます。すると、ピントの合う範囲が狭くなり、特に調節を必要とする手元が見えづらくなった状態を「老視」と言います。
 10歳の時に12~13D(Dは、調節の強さの単位)近くあった調節力は、35歳で5~6Dと半分になります。そして、60歳の時には、2D以下になってしまいます。 一般的に3D以下が老眼の自覚の始まりといわれています。3Dとは、もともと近視や遠視などの屈折障害のない人であれば33cmより手元の距離のものが見えにくくなる状態です。 例えば、40歳の時には、25cmで読めていた本が、60歳になると75cm離さなければ見えなくなってしまうのです。そこで、弱くなった調節力を補って、近方を不自由なく見えるようにするのが、近用めがねなのです。近用めがねは、遠用めがねの度数を基準にして、これに手元に合うような度数を加算して(近用度数を加入する、といいます)処方します。
 もちろん、頑張れば手元はまだまだ見えるという人もいると思いますが、”頑張る”ということは、その分調節している筋肉に、無理な負担がかかっているということなので、長時間目を使うと眼精疲労を引き起こしてしまいます。それで眼科の検査では一時的には手元がよく見えている方でも、日常の近方作業の比重によっては、目になるべく負担をかけないように近用めがねをお勧めすることもあります。

コンタクトレンズを初めて作りたいと思うのですが、時間はどの位かかりますか?

 混雑状況などによって、多少異なりますが、1時間~1時間半位を目安にご来院ください。

コンタクトの種類はどんなものがありますか?

 大きく分けるとハードレンズとソフトレンズの2種類になります。ハードレンズは硬い素材なので、慣れるまでに少し時間がかかりますが近視、乱視の強い方や長時間レンズをつけていたい方に向いています。ソフトレンズは柔らかい素材なので目になじみやすく、スポーツの時のように頻繁な眼球運動や、多少の衝撃を受けてもずれにくいのが特徴です。また、ソフトレンズには使い捨てタイプのものもあり、アレルギーなどでレンズが汚れやすい方に向いてます。
 現在いろんなメーカーがいろんなレンズを発売していますが、ハードレンズにもソフトレンズにも目の状態や使う目的によって向き不向きがありますので、作成される時は、目の検査とカウンセリングで最終的にレンズの種類を決められることをおすすめします。

インターネットや通信販売でコンタクトレンズの購入をしても大丈夫ですか?

 コンタクトレンズは医療器具です。自分では調子が良いと思っていても気付かないうちにレンズによるトラブルが起こりはじめていたりレンズとは関係のない目の病気が進行していたりすることもあります。これらは眼科の医師の定期検査を受けることで早期発見、早期治療が可能となりますから医療機関を受診し、目の健康状態とコンタクトレンズの状態のチェックを受けるように心がけてください。

コンタクトレンズは何歳から使用できますか?

 コンタクトレンズを使いはじめる年齢にはっきりとした基準はありません。自分でレンズの出し入れができること、レンズのケアができること、そして装用中に目の状態を常に意識することができ、無理があれば自分で外してめがねに変更できるといったことが大丈夫であれば、まずは小学生高学年でスポーツ目的で始められるお子さんもいます。レンズを自分で外せないと、装用中にホコリが入ったり、レンズがずれたりして、突然目が痛くなったときに困ります。小さいお子さんであればあるほどレンズを使用する期間が長くなりますから、目への負担を考えるとレンズ装用には気を付けなければなりませんので、眼科の医師に相談してください。

コンタクトレンズ・めがねの度数はどのように決めるのですか?

 めがね・コンタクトレンズを作るときには、一般的には、遠方で視力がでるように処方します。ただし、これは誰に対しても有効とは限りません。例えば、仕事でパソコンを見る時間や、細かい数字の書いた書類を見る機会の多い方は、焦点距離がパソコンで40cm、書類で30cmとなるので、遠方の視力重視で処方しためがね・コンタクトレンズでは、ピントが合いにくくなったり疲れやすくなったりします。そこで疲れにくくするために、やや弱めのやさしい度数で処方することもあるのです。もちろん逆に、車の運転の仕事で遠くの標識をいつも見る必要のある方は、強めに処方することもあります。このようにその人それぞれの目的にあった距離にあわせて処方することが大切なのです。作成される際は、一番重視したい距離はどこなのか教えていただければそれを参考として、調整させていただきますので、いつでもお声を聞かせてください。

角膜が傷つくとなぜコンタクトレンズを中止するの?

 当院に限らず、眼科で診察した時に、自覚はまったくないのに「角膜がキズついている」と言われてコンタクトレンズの装用をしばらく中止して点眼薬で治療した経験のある方は少なくないと思います。コンタクトレンズを使えないのはすごく不便だ、見え方も問題ないし、そんなに痛くもないので、装用してもいいんじゃないか?と疑問に思われる方も多いと思います。しかし、角膜のキズがある時のレンズ装用には、以下のようないくつかの問題点があるのです。
1.キズがあると、外からの細菌感染や、紫外線などの刺激には弱くなり、コンタクトレンズを使うことで、より感染や重篤化の危険性が増す。
2.キズがあるときにコンタクトレンズを使うことで、レンズの圧迫やこすれなど安静に保つことができず、治りが遅くなってしまう。
3.キズがあるのに自覚がないということは、目にかなりの負担がかかった結果、知覚神経の働きが弱り、感度が落ちているということである。そして知覚神経による痛みがないことでさらに目に無理がかかってしまう。
 したがって、角膜にキズのあるときは、自覚がなくても目を安静にして、レンズの装用を休むことで、キズを治すだけでなく、角膜上皮全体を元気な状態に戻す必要があるのです。1週間続けて仕事をすると身体が休まらず疲れてしまうのと同じように、目の方も休息を必要としているのです。
 角膜にキズを作らず、元気な状態を維持させるためには、
1.装用時間を守り、レンズを外した後、目を休める時間をしっかりとる。
2.1週間に1日から2日程度は、レンズを休み、めがねで過ごす日を設ける。
3.目に少しでも気になることがあれば、レンズを休み、早めに眼科の受診をする。
 以上のことに気を付けて装用していただければと思います。

角膜血管新生ってなあに?

コンタクトレンズ装用の方の目を診察していると、毎日長時間装用の方で、目にかなりの負担がかかっているなと認識できる目の状態がいくつかあります。その中でも「角膜新生血管(かくまくしんせいけっかん)」は、自覚症状がないため、本人の理解が得られないと将来的に大変な事態を引き起こしてしまう状態です。
 角膜は透明な組織ですが、その透明性を保つために常に空気中の酸素を取り込むことが必要とされています。ところが、コンタクトレンズを装着していると(特にソフトコンタクトレンズの時)、酸素の通りが悪くなってしまい、角膜が酸素不足になってしまうのです。そしてその状態が長期間に及ぶと、血液の中から酸素を取り込もうとして、白目の方から新しく増殖した血管が角膜に侵入してくるのです。この状態を「角膜新生血管」というのです。さらに血管の侵入しているところは、角膜混濁が起こりやすく、さらに血管が中心の方まで伸びてくると、角膜の中心部の混濁を起こし、視力障害を起こしてしまう可能性があります。したがって、新生血管の伸び具合で、角膜へのダメージ度を推測することができるのです。
 新生血管が軽度の場合は、装用時間を短めにしてもらうか、酸素の透過性の良いコンタクトレンズの装用、または点眼薬の併用をしてもらい様子をみます。
 重度の新生血管の場合は、しばらくコンタクトレンズを休んで、めがねで過ごしていただくようお話しています。
 先ほど述べたように、この角膜新生血管は、自覚症状がほとんどないところに問題があり、それで無理なコンタクトレンズ装用が続いてしまうところがネックであるような気がします。 コンタクトレンズの装用は、大抵は長い期間に及ぶことを考えれば、「角膜新生血管」の問題を、常に意識しながらうまく付き合っていくことが大切です。

視力検査の視標は、ぼんやりでも切れている方向がわかったら答えていいのですか?

 そうです。目を細めて無理に見ようとしないで、自然に目を開けた状態で何となく方向がわかったらそれを答えてください。正解かどうかや視力値がいくつかは気にせずに検査を受けるのが良いです。ただ、まったく見えないときには「見えない」と答えられても構いません。

目が痛くて受診したのですが、視力を測らなくてはならないのですか?

 目の痛みの原因はさまざまで黒目のキズや、茶目の炎症、眼圧の上昇なども考えられます。そのような場合に自分では気付かないうちに視力に影響が出ていることもあります。初めて眼科を訪れた場合、定期検査で期間が開いた場合や、今までと違った症状がある場合には、できるだけ視力や眼圧を測らせていただきます。また、初診時の視力や眼圧のデータは、次回受診時の病気の状態の評価にもなっているということをご理解ください。

眼底検査で何を調べているのですか?

 眼底検査では特に網膜、視神経、網膜の血管に異常がないか調べています。この検査により、視力低下などの原因、ならびに現在の目の健康状態をみています。眼底検査で見つかる疾患には、糖尿病網膜症、高血圧、高脂血症などの生活習慣病や、網膜剝離、緑内障などです。早期の眼底病変の発見により、より良い治療と結びつけることができれば進行の予防に貢献することができるのです。

眼底検査で散瞳(瞳孔がひらいた状態)するといわれます。散瞳しないと眼底検査はできないのですか?

 散瞳しなくても眼底検査は可能ですが、散瞳して行う眼底検査は、より広範囲で詳細な眼底の診察ができます。散瞳しない眼底検査は得られる情報は少ないですが、大まかな眼底病変の有無や場所が確認できるので、病変があった場合に、散瞳を追加して、より詳細な状況を調べていくのです。糖尿病・高血圧などの生活習慣病、緑内障や網膜剝離の検査などでは、より微細な変化の発見のために散瞳検査を受けることをお勧めします。ただ検査薬点眼後、散瞳までに30分くらい時間がかかるのと、検査後4~5時間は散瞳持続のため、光がまぶしかったり、ピントが合いにくくなるので、受診後にあまり目を使わないでもよい日に来ていただくことをおススメします。

目薬は開封してからどれくらいもちますか?

 目薬はいったん開封したら、病院で処方された目薬はだいたい3週間~1カ月、薬局,薬店で買った目薬は3カ月程度以内に使用と考えてください。開封後それ以上経過したものは、製品の質や薬効成分が劣化している可能性もありますので使用を避けてください。

子供に点眼しようとすると泣いて嫌がります。小児への点眼のしかたについて教えてください。

 子供に対する点眼に対しては多少の工夫が必要です。子供を横に寝かせた状態で、親の両足のふともも部で、子供の動きを抑えるように頭部をはさみ、片手で下まぶたを引きながら点眼します。子供がどうしても点眼中に目を開けていられない場合には、横になって目頭を目標に点眼します。しばらく目をぱちぱちしていると自然に目薬が浸透していきます。しかし、子供が泣いている時の点眼は避けてください。また、特に問題がなければ、寝ている間に点眼するのもひとつの方法です。

近視・遠視・乱視ってどう違うんですか?

 ものを見るときに、その見ている情報が光として目の網膜に達しますが、この時の網膜での焦点の合い方の違いが、近視・遠視・乱視の違いです。正視(せいし)は、入ってきた光が、網膜面上でぴったりと焦点を結ぶ目で、屈折異常のない状態です。近視は、入ってきた光が、網膜の手前で焦点を結ぶもので、凹(おう)レンズというレンズで焦点を後ろの網膜面上に移動して矯正します。遠視は、入ってきた光が、網膜の後ろで焦点を結ぶもので、凸(とつ)レンズというレンズで焦点を前の網膜面上に移動して矯正します。一方乱視は、光を屈折させる働きをしている角膜の状態によって起こるものです。乱視の角膜は、半球状ではなく、どちらかというと、ラグビーボールを割ってかぶせたようなかたちに近く、縦方向の角膜のカーブと横方向のカーブに差があるため、入ってくる光がその方向によって、網膜の一点で焦点を結べない状態をいいます。したがって乱視は、縦と横の光が一点で焦点を結べるように円柱(えんちゅう)レンズというレンズで矯正します。このように焦点の合い方の違いによって矯正に使うレンズの種類も違います。また、近視に乱視、遠視に乱視が組み合わさっている場合や、片眼が近視で片眼が遠視の組み合わせなど、屈折障害もさまざまなのと、目を使う環境や年齢によっても屈折の状態が以前より変化することも多いので、めがねやコンタクトレンズ処方希望の方は、しっかり目の状態の検査をした上で、それぞれに合った度数を考えていきます。

子供が学校検診で視力低下の紙をもらってきました。本人はよく見えているようですが、これって近視なんですか?

 学校検診で「視力低下」で受診されるお子さんが増えています。こちらで視力検査をすると検査器械では確かに近視を示している・・。
 しかし、本人は特に困った様子もなく、聞いてもそんなに不自由ないという。いったいどうしてだろう?めがねがいやでムリにがまんしているのかな?いえいえ、子供の目の調節力(ものにピントを合わせる力)は強いので少しくらい近視・遠視があっても、調節力でそれをカバーして視力をだすことができるんです。(10歳児の調節力は、30歳成人の約2倍あると言われています。) 強い調節力で視力をカバーできれば、そのまま放っといて良いのでは?いや、そうとも言えないのです。調節力でカバーすると言っても調節して物を見るのはリラックスしている状態でないため、それが長時間に及ぶと、眼精疲労の状態も起きますし、視力も変動が激しく不安定になるのです。
 このように子供の視力低下は、近視の問題だけでなく、調節力の問題も考える必要があるのです。
 とすれば、先ほどの器械で測った度数は調節力がかなり影響しており、本来の数値ではないかもしれないのです。
 調節が不安定で一時的に近視を示す状態を仮性(かせい)近視(きんし)といい初期であれば治療での改善が期待できます。
 そこで本当の度数を知るために、調節力が影響しないように、調節を取る特殊な目薬を点眼して、作用が現れたところでもう一度検査をします。
 すると点眼後に近視の度数が弱くなったり、点眼前には現れなかった強い遠視が出てきたりすることがあるのです。
 そして、
近視が弱い場合は → ・調節力が安定するように点眼薬で治療
           ・目の調節力を訓練する器械でトレーニング
遠視の強い場合は → 目の状態により上記以外に眼精疲労対策で眼鏡処方
で、経過をみます。
この特殊な点眼薬の検査は、点眼後検査まで60分かかることと、検査後2日間くらいピントが合いにくく、学校やスポーツで眼を使う日にはできないので、休みの前日など都合の良い日に予約で行ってます。

眼科で「強度近視の方は網膜の病気に気をつけてください」と言われたのですが?

 「強度近視」(-6D以上)は、たいていの場合、角膜から網膜までの距離(眼軸(がんじく))が伸びて長くなっています。めがねやコンタクトレンズで視力矯正は可能ですが、あまり近視が強くなると、視力低下以外に目に悪い影響が出てくる可能性が高くなります。近視が進んで眼軸が伸びると、引き伸ばされて薄くなった網膜の下の血管が見えてきます。それが豹柄のように見えるので「豹紋状眼底」と言います。また、眼軸が伸びると視神経のそばの網膜も引き伸ばされて萎縮して三日月状の白っぽい部分として見えます。これを「近視性コーヌス」といいます。この3つの状態が認められたからといって、すぐに眼底に問題が生じるわけではありませんが、これらの所見は、網膜が引き伸ばされて薄くなり弱くなっている状態なので、さまざまな目の病気を起こす可能性があることに気をつけて、定期的に眼底のチェックをする必要があるのです。引き起こす可能性のある主なものは、以下の通りです。
(1)網膜裂孔(もうまくれっこう)・網膜剝離(もうまくはくり)(飛蚊症や光視症がある場合は要注意)
(2)黄斑変性症(おうはんへんせいしょう)
(3)眼底出血
(4)緑内障(網膜・視神経が弱っているので、眼圧が正常範囲でも高めは要注意)
(5)白内障 これらの病気は、放っておくと視力に影響してきますので、早期発見・早期治療のための精密眼底検査が有用です。目における眼底の病気は視力低下の自覚以外に痛くもかゆくもないため、見過ごされやすいので気をつける必要があります。

黒いものが飛んで見えるのですが?

 白い壁や青空を見た時、ふと目の前に黒いものがすーっと横切って見えることはないですか? それは俗に飛蚊症(ひぶんしょう)と言って眼の中で起こっている現象です。
 ものを見る時に瞳から目の中に光が入ってきた時、光の通り道に混濁物があると、それが網膜に影になって映ります。もともと目の中には硝子体(しょうしたい)という透明なゼリー状のもので満たされていますので眼を動かすと混濁物は水の中の浮遊物みたいにゆらゆらと動きます。混濁物の形状は、人によって違いはありますが、生理的なものは、うっとうしさはあるものの視力に影響はありません。
 ところが、なかには眼底出血(がんていしゅっけつ)や網膜剝離(もうまくはくり)といった眼の病気で飛蚊症が起こることもあるので(特に網膜剝離は、眼底の周辺の方で起こり始めることが多い)、念のため特殊な点眼薬で瞳孔をひろげて、周辺部の網膜までの眼底検査をお勧めします。
 ただ、瞳孔をひろげるのに、30分お時間がかかるのと、検査後、瞳孔が元に戻るのに4~5時間くらいかかり、その間、まぶしさとピントの合いづらさが続くので、検査日は、後であまり目を使わなくても良い日時に予約をお取りください。

今まで健診や眼科で「眼圧が高い」と言われたことがあります

 会社の健康診断や、眼科の検査で「眼圧が高めですね」と指摘されたことのある方はいませんか?眼圧は、文字の意味通り、「眼球の硬さ」のことを言います。水晶体と虹彩の付け根のところに毛様体という組織があり、そこから房水という水が産生されています。これは、水晶体や、虹彩、角膜の方に循環して、各組織に栄養を運ぶと同時に最後に老廃物と一緒に角膜と虹彩の付け根にあるシュレム管というところから排出されます。この房水の産生と排出のバランスが保たれることで、眼圧が一定になります。正常の眼圧は、10~20mmHg といわれ、これより高い数値を高眼圧と呼んでいます。この眼圧が高い時は、房水の排出障害が起こっています。高眼圧で問題となるのは、眼圧が高い状態がずっと続くと、視神経が圧迫され続け、傷んで萎縮してしまうことです。そうなると、傷んだ視神経に対応する視野に障害がでてきます。これが緑内障の症状です。もちろん眼圧にも個人差があり、もともと高めの眼圧の方もいますが、そういった場合も、定期的な眼圧・眼底検査と視野検査のチェックをおすすめします。一度検査をして異常がなかったからと言って、それで絶対に安心とは限らないところが緑内障の怖いところです。基本的に緑内障の診断は、その時の検査の結果のみでなく、定期的な検査で過去のデータと比較することで、始めて診断できる場合もあるのです。一度傷んでしまった視神経は、二度と元に戻ることはありません。当院でも定期的に眼圧の検査を行っていますが、他の病気の治療中は、お申し出が無ければ測定しない時もありますので、眼圧チェックご希望の方は、いつでもスタッフまでお申し出ください。

健康診断で「視神経乳頭陥凹拡大」と言われました

 視神経は、網膜に映った情報を脳に伝える光ファイバーみたいな働きをしており、1本の視神経は、約130万本の神経線維の束から構成されています。この視神経と眼球の接合部は、視神経乳頭(ししんけいにゅうとう)といい、眼底検査でオレンジ色の丸い部分として観察することが可能です。そして、乳頭中央の白いへこんだ部分を乳頭陥凹部(にゅうとうかんおうぶ)といいます。
正常な状態では、乳頭陥凹部の面積は乳頭全体に対して、3~5割です。
 ところが、この陥凹部が拡大している場合は以下の2つが考えられます。
(1)陥凹は拡大しているが、生理的・生まれつきのもので視神経に異常はない場合

(2)視神経に異常がある場合(緑内障)

 (2)の緑内障の場合は、まず眼圧が上昇して、その圧力によって視神経が傷つきます。そして傷ついた視神経は、萎縮脱落して神経線維が減るため、その減った分、乳頭の陥凹が拡大すると考えられています。
緑内障による視覚障害は、いまだに現代医学での治療は困難です。
 ただ、早期に処置(点眼治療など)を行うことで、進行速度を弱めることは可能です。
 また(1)であった場合も、将来、緑内障を発症する可能性は一般の人に比べると高いため、念のために定期的な観察が必要です。
 この緑内障の診断に使うのが視野検査です。神経線維が減ると、それに該当する部分の視野障害が発見され、自覚で気づかないわずかな変化も見つけることができるのです。

・視野検査で異常がなければ(1)で 
→ 定期的な視野検査を含め経過観察

・視野検査で異常を認めれば(2)で 
→ 治療開始(点眼処方etc.)

となります。
視野検査は、片眼15分で合計30分くらいかかる検査なので、予約制にしております。

ものもらいってどうしてできるんですか?

 目がごろごろとうっとうしくて、鏡で見ると目のふちがぼこっと腫れている。どうしてものもらいができるんでしょう。
 目のふち、まつげのはえぎわにはマイボーム腺という油を分泌する腺や、Zeis腺・Moll腺という汗を分泌する腺があります。そして体の疲れや、風邪、お酒やたばこで体の免疫力や代謝の働きが落ちると、そこで細菌感染が起こり、炎症を起こして痛みや腫れがでてくるのです。場合によっては、さらにひどくなることもあります。そんな時は、消炎剤や抗菌剤の点眼、内服薬で治療します。痛みや腫れは、ほとんどの場合1週間以内ぐらいにはおさまります。これを麦粒腫(ばくりゅうしゅ)といいます。
 ところが、元に戻るのに時間のかかる腫れもあります。それがマイボーム腺の腫れで霰粒腫(さんりゅうしゅ)と呼ばれるものです。これは油の流れが悪い部分に、細菌感染が起こり、腺内にたまった油が酸化変質することで、まわりの組織が変質した油を異物と認識して、肉芽(にくげ)が周りを取り囲むように形成され、しこりとなるものです。このしこりは、細菌感染が治って痛みがとれても、変質した油があるうちは残るのです。肉芽に囲まれた油は時間と共に吸収されしこりも消えていきますが、人によっては油の吸収が悪く、なかなかしこりがなくなりません。そんな時は、外科的にしこりを切除します。しこりすべてを取るわけではありませんが、しこり内部の油を除去するか、外に排出しやすいよう出口を作るだけでも残った肉芽は吸収しやすくなります。そして肉芽の早期吸収を目的に、浸透の良い消炎剤の注射をします。
 以上のようにものもらいというものは、治すのが意外と大変な病気なのです。決してあなどれません。切開の手術は、麻酔はしても痛い思いをすることには変わりないので、日頃から、ものもらいにならないように気をつけて生活することが大切です。
 ものもらいを予防するために以下の項目に気をつけて生活しましょう。
1.不潔な手で目をこすらない。
2.汗をかいたときは洗顔をする(常に清潔に)。
3.食事はバランスよく。
4.お酒・たばこはひかえめに。
5.ストレスや風邪など体調管理に気を付ける。

ドライアイとは?

 ドライアイとは、文字通り目が乾きやすい状態です。つまり、涙の量や性質が変化することで、目の表面が乾くのです。 涙の分泌には、刺激性の分泌と基礎分泌という2種類の涙があります。
刺激性分泌・・・目にごみが入ったり、悲しい時にでる涙。目からあふれ出るくらい多い。
基礎分泌・・・少ない量だが、休みなく分泌され、目の表面を乾燥から防いでいる。この基礎分泌が減少するとドライアイが起こります。ただ、中には基礎分泌が減っているのに、角膜が障害を受けた痛みで、刺激性分泌が増えて、涙が一見多いように見えるタイプもあるので、見た目に惑わされないように注意が必要です。
次に涙は角膜の上に乾燥を防ぐためのバリア(涙液層という)を作っており、それは3層からなります。
ムチン層・・結膜の細胞から分泌。涙を角膜表面に定着させる 粘着性のたんぱく質。
涙液層・・・涙腺から分泌。目を乾燥から守る。角膜に必要な酸素・栄養素・たんぱく質を含む。
油層・・・・まつげの生え際のマイボーム腺から分泌。涙液表面を覆って蒸発を防いでいる。
つまり、涙液のみでなくムチンや油の分泌が損なわれてもドライアイを引き起こすのです。
ドライアイの検査は、涙の量の検査・涙液の蒸発速度の検査・角膜の表面の傷み具合の検査などを行います。治療には、主に人工涙液の点眼を行います。さらに重症な場合は、涙液の排出を抑制するために涙点プラグという栓で、涙の排出路である涙点を塞ぐ処置を行うこともあります。あとは、環境に働きかけ、部屋に加湿器をおいたり、目を使う時に意識的に瞬きを深く、多めにしたりして涙液層を保つことも大切です。

最近悲しくないのに涙がよく出るのですが?

 悲しくないのに最近涙がやたら増えて、目尻からこぼれ落ちることがありませんか?常に涙が多くて目からあふれている状態を「流涙症」といいます。流涙症の原因はいくつかあります。ひとつは目のキズや炎症などの痛み刺激で涙が増えている場合です。これはキズや炎症の治療を行います。もうひとつは、涙の流れが悪くなっている場合です。こちらは、年齢による違いもありますので、乳幼児の場合と、成人の場合に分けて説明します。まず乳幼児で、生後すぐからの流涙や目やにが多い場合は、生まれつき涙道が塞がっている場合があり、「ブジー」という針金を通して、通りをよくする処置をすることがあります。当院ではまず、涙道に生理食塩水を流して水圧で広げる処置をして、改善がみられなければブジーを行います。また、涙道に細菌感染を起こして、目やにが多い時は、生理食塩水の中に抗菌剤の点眼や、消炎剤の点眼を添加して流すと、より効果を上げられます。あと、涙道は正常なのに鼻涙管の出口に問題がある場合(鼻炎・副鼻腔炎など)は、その炎症で鼻涙管が圧迫されて狭くなり涙の流れが悪くなっているので、そちらを治療することで流れを改善させることができます。いずれにせよ、成人の鼻涙管に比べて、赤ちゃんの鼻涙管は角度が浅くて短いため、周りの組織が少しでも炎症を起こしただけで、涙の流れが悪くなりやすいのです。ただ成長とともに鼻涙管はのびて長くなり、角度も深くなるので涙の流れが改善することが多いです。それまでは、時々風邪をひいて、涙や目やにが出るときは、抗菌剤の点眼をしながら様子を見ることも多いです。成人で涙の流れが悪くなっている場合は、まぶたや結膜のたるみで流れが悪い場合と、涙点から鼻涙管までの涙の排出路が狭くなっている場合が考えられます。後者の場合は、涙点をひろげる処置をして、鼻涙管にお薬の入った生理食塩水を流して広げる処置をします。ただこの処置は定期的に行う必要があるのと、閉塞していれば効き目はありません。根本的な治療は手術ですが、身体的な負担もあるので流涙の状態によってどの治療がおすすめなのかをお話ししています。

はやり目で点眼薬を始めましたがなかなか治りません

 目が充血して、ごろごろする、そしてめやにがたくさんでている、というのは、典型的な結膜炎の症状ですが、結膜炎の中には、「はやり目」「プール熱」「アポロ病」といってウイルスによって引き起こされるものがあり、これは感染力のかなり強いものなので、気をつけて管理する必要があります。なかでも「はやり目」は割合頻度の高い病気で、「流行性角結膜炎」という正式名があり、アデノウイルスというウイルスの感染によって起こります。人から涙や唾液などを介して感染するもので、感染力は強力です(インフルエンザの時と同様、学級閉鎖になることもあります)。症状は、かなり強い結膜の充血による痛みと角膜の炎症によるかすみ目、耳前リンパ節の腫れ、風邪様症状で、潜伏期間は2日から2週間、発症すると完全に治癒するまで、1週間から1カ月かかるとも言われています。治療には、現在ウイルスを殺菌する薬が存在しないために、対症療法として、消炎剤と抗菌剤の点眼が使われます。あとは他人に感染しないように、自宅での安静が必要です(はやり目は学校伝染病で指定されている病気なのです)。後は、家庭でも家族にうつらないように、タオルは別々にして、顔を触ったり、涙・めやにを拭いたときは、手洗い消毒をしっかりして、極力身体的な接触は控えてください(お風呂も最後に入ってもらう)。身体がウイルスをやっつけるだけの免疫力を獲得していけば治りも早いので、はやり目の間の体調管理もしっかり行ってください。治れば後遺症は残らないことが多いのですが、かかったウイルスの型によっては、角膜混濁が残ったり、眼瞼結膜の粘膜のひきつれが残ったりするので、感染力が無くなった後も、点眼治療を数カ月にわたって続けることもあります。また免疫力がついた後も、型が違えばまた発症することもあります。いずれにせよ、初期からの治療開始と体調管理が大切です。

結膜炎の原因について教えてください

 目が充血して、ごろごろする、そしてめやにがたくさんでている、というのが典型的な結膜炎の症状です。結膜炎は、どうしてできるのでしょうか?目の表面は外界と常に接しているため、ほこりなどの異物や細菌の侵入が起こりやすい部分です。常に異物侵入の危険性や、細菌感染の危険があるのです。
 そこで、血管の豊富な結膜が細菌感染の防御をしているのです。しかし、体調的に疲れたり風邪をひいたりすると、体の免疫力が落ちて、それに伴って結膜の防御力も衰えて、異物の侵入が、結膜の炎症を引き起こすのです。その異物が細菌の場合は、感染症を引き起こし、花粉や動物の毛、ハウスダストであればアレルギーを引き起こすことがあるのです。感染症であれば抗菌剤の点眼で様子を見ます。アレルギーであれば抗アレルギー剤を使います。ただ、アレルギーで弱った結膜は、粘膜が荒れているので、細菌感染も起こしやすくなり、複合した病態をしめすこともあります。細菌性結膜炎の場合は、1週間くらいで症状は治まりますが、体調不良が続いていると、治るのが遅延することもあります。 アレルギーは、点眼治療よりも、アレルギーの原因となる異物の侵入の予防が主体であり、その上で点眼を続けます。 あと、俗に「はやり目」と言われるウイルス感染で起きる結膜炎は、感染力が強く、抗菌剤にもウイルスの殺菌作用はないので、あくまで点眼薬は対症療法としての使用で、あとは、体がウイルスを排除するまで他人にうつらないよう、タオルを人と別々に使ったり、手洗いをしっかりして気をつけて過ごします。 はやり目と通常の結膜炎の区別ですが、一般的にウイルス性のものの方が症状が強く結膜が出血でもしたかのようにビロード状に腫れるのと、あごのかみ合わせのあたりの耳前リンパ節が腫れて押さえると圧痛があれば可能性が高いので眼科受診まで人にうつらないよう気をつけてすごします。目が赤いなと思ったら、目のケアと同様に体全体のケアもすることが、結膜炎を早く改善するために気をつけてもらえばと思います。

気がついたら白目が真っ赤になり心配です

 いつもと同じように朝起きて、家族に「おはよう」と言ったら、家族が自分の顔を見るなり、「ど、どうしたの、その左目は・・、真っ赤じゃない、痛くないの?」とかなりびっくりした様子だったので、急いで洗面所に駆け込み、鏡で顔を見ると、確かに左目の白目が真っ赤になっている・・。ちょっと赤くなっているところは、ぶよぶよした盛り上がりになっているようで、痛みもかゆみもないのだが、見ているとあまりに派手に赤いので、なんだか目が重たい感じもしてきて、身支度を調えると急いで眼科へ直行・・・。痛みやかゆみなどの自覚がほとんどないのに、白目が真っ赤・・。これはほとんどの場合、結膜下出血(けつまくかしゅっけつ)というものなのです。結膜は白目の表面で眼球を保護している膜ですが、その膜の下に走っている血管になんらかの原因でストレスがかかったときに、血管の壁の弱いところが破れて出血を起こし、それが結膜の下に拡がっていった状態なのです。見た目は派手なものですが、目の表面だけの出血なので、眼底出血を起こしてない限り、視力への影響や、後遺症を残す事はありません。個人差はありますが、大体1週間前後で少しずつ吸収され、色が薄くなって元に戻ります。その間は、血管を収縮させ、再出血を起こしにくくする点眼薬や、場合によっては内服薬を使って様子をみます。原因のストレスとして考えられるものは、
1.寝不足やお酒の飲みすぎ、仕事のしすぎ(力仕事でかなり力(りき)んでしまった)
2.寝ている間に無意識に目をこすったりうつぶせ寝で枕に目を押し付けたりした
3.目の乾燥
4.コンタクトレンズの長時間装用や外すときにレンズが張り付き、血管に圧がかかった
5.内科で高血圧などで血液をさらさらにして流れをよくする薬を飲んでいるなどが考えられます。
5の場合は、再出血の頻度は高かったりしますが、先ほど説明しましたように、視力への影響はないので心配はいりません。ただ、接客などで人と会うことが多く気になる方は、全身状態が良ければ、内科の先生と相談してしばらく内服薬を休んでもらったり、血管の壁を強くして再出血を防ぐ内服薬を併用(飲み合わせは可能)したりします。

両眼視機能って何ですか?

 人は2つの目で見た情報を、脳の中でひとつにまとめることで、単にものが見えるだけでなく、見えているものの立体視、同時視、融像を可能にしています。その働きは両眼視機能と呼ばれます。そして、この両眼視機能がうまく働いていないと目が疲れる、ピントが合わない、ダブって見えるなどの症状がでてきます。生まれつき両眼視機能の働きが弱い場合もありますが、一時的に目が弱って両眼視ができない場合(眼精疲労・VDT症候群など)もあります。子供は、テレビゲームに熱中し、大人は仕事でパソコン画面の小さな文字を長時間見続けることが増えています。そのために、一時的に視力が低下したり、ピント合わせの力が落ちたり、両眼視機能の働きが弱っている方が増えています。通常眼科では、視力低下を主にチェックするので、めがねやコンタクトレンズで視力が出せて、目の中に異常がなければ、それで問題なしとされますが、時々めがねは作ったけど、目の疲れがいつまでたってもとれないということもあります。この場合は、両眼視機能の問題の可能性も考慮して、念のためにその検査を行います。そして、その結果で、問題点が見つかれば、改善のための治療や訓練を行います。 両眼視機能が弱ると、目が疲れやすくなり、勉強や仕事に集中できなくなったり、肩こりや頭痛などの原因にもなります。特にスポーツをされる方にとっては、運動能力にもかなり影響をおよぼすので、日頃から視力だけでなく、両眼視機能の部分にも関心をもって目の使い方の訓練をする必要があります。両眼視機能の弱い人は、風景を平面のように見ているので、両眼視機能が改善して、風景を立体的に捉えることができるようになれば、ものの見え方の違いに、きっと感動を覚えられるくらいだと思います。小さい時から両眼視機能が形成されなかった方は、大人になってからの両眼視機能の獲得は困難ですが、一時的な両眼視機能の低下は、器質的な病気がなければ、訓練次第で改善が期待できます。気になる方は、いつでも気軽にお尋ねください。