中巨摩郡昭和町飯喰 イオンモール甲府昭和店1Fにある中村眼科です。

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イオンモール甲府昭和1F

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閃輝性暗点(ギザギザの光が波打って見える!?)と片頭痛

新聞や本を読んでいるとき、視野の一部分でギザギザした光が波打っているように見えはじめそれがだんだん拡がって行き、その光が邪魔で文字が見えにくくなる。左右どちらの眼なのか分からない。そして数分から1時間くらい続いたあと、いつの間にか消えて代わりに頭痛や吐き気が現れ始める。
こういった症状が起こった事はありませんか?

頭痛がしばらく続くので心配で脳神経科にいって検査するも特に異常は見つからず・・・

これは多くの場合『閃輝性暗点(せんきせいあんてん)』という現象で眼球自体には問題なく、多くの場合脳の視覚野領域の血管収縮による血流不足が引き起こす現象と言われています。血流減少で視覚野の働きが不安定になり見え方がおかしくなりますが、ほとんどのケースでは数分から1時間くらいで血流が元に戻ることで見え方も正常に戻るので、眼科的な治療の必要性はありません。
ただ再開時の血管拡張の影響で血管周囲の神経が刺激されてひどい頭痛が起こることがあります。これを『片頭痛』と呼んでいます。閃輝性暗点は片頭痛の前兆症状と言うこともできます。症状の出方には個人差があり、ひどい頭痛が数日続く人もいれば頭痛は軽度か起こらない人もいます。
頭痛がひどい場合は日常生活に支障がでるので、内科で片頭痛の治療薬を処方してもらい、早く回復させることが可能です。また閃輝性暗点の頻度が多い人は、頭痛が起こらなくても脳の病気の可能性がまれにあるので、念のため精密な脳画像検査(CT・MRIなど)をお勧めします。

【発生原因】身体の疲れ、チョコレート・ワイン(ポリフェノール)・木の実・チーズ(チラミン)などの過剰摂取によるもの。
片頭痛は強い光やにおい、大きな音、気圧の変化などの刺激で増悪しやすい。

【治療】強い光などの刺激を避けて目の酷使を控えて安静に過ごす。
頭痛がひどい時は、内科で片頭痛の内服薬(トリプタン系薬)処方。
対症療法として、鎮痛剤(NSAID薬)・制吐剤の内服。
ビタミンBやマグネシウムなどのサプリメントの摂取。

【最近の知見】最近光過敏と片頭痛の病態は深く関与しているのではと議論されており、特にブルーライト(484nm)に反応する『光感受性網膜神経節細胞』が脳への刺激の誘因となって閃輝性暗点や片頭痛を引き起こしたり増悪させるので、片頭痛の既往がありパソコン画面を長く見る方は『ブルーライトカット眼鏡』の装用を予防のためにお勧めします。